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――苺花が授業受けてる教室が見たい
ニコニコ笑顔でそう言った翠くんの要望に応えるべく、私は翠くんを連れて二年三組に向かっていた。
人の声がするたび翠くんを柱の陰に隠したりして、慎重に周囲を見渡しながら歩く。
うっかりERRORsのメンバーに会ったりしないかって気が気じゃない私と反対に、翠くんは堂々たる足取りで、むしろいつもよりちょっと脱力した様子で新合中の廊下を闊歩してる。
「あ、見て苺花。こんなとこに落書きあるよ」
なんか、いっそ楽しそうだ。
そんな翠くんと二人で廊下を歩いてると、翠くんがほんとにこの学校の生徒になったみたいで、嬉しくなってくる。
そして無事に二年三組の教室に到着した。
「ここが苺花の教室?」
「うん」
「席どこ?」
真ん中の後ろから二番目の席を指さすと、翠くんは嬉しそうに「へぇ」と相槌を打って私を座らせた。そしてその右隣の席に翠くんも座って、机の上に腕を組みこちらに穏やかな視線を送ってくる。
――苺花が授業受けてる教室が見たい
ニコニコ笑顔でそう言った翠くんの要望に応えるべく、私は翠くんを連れて二年三組に向かっていた。
人の声がするたび翠くんを柱の陰に隠したりして、慎重に周囲を見渡しながら歩く。
うっかりERRORsのメンバーに会ったりしないかって気が気じゃない私と反対に、翠くんは堂々たる足取りで、むしろいつもよりちょっと脱力した様子で新合中の廊下を闊歩してる。
「あ、見て苺花。こんなとこに落書きあるよ」
なんか、いっそ楽しそうだ。
そんな翠くんと二人で廊下を歩いてると、翠くんがほんとにこの学校の生徒になったみたいで、嬉しくなってくる。
そして無事に二年三組の教室に到着した。
「ここが苺花の教室?」
「うん」
「席どこ?」
真ん中の後ろから二番目の席を指さすと、翠くんは嬉しそうに「へぇ」と相槌を打って私を座らせた。そしてその右隣の席に翠くんも座って、机の上に腕を組みこちらに穏やかな視線を送ってくる。