キーンコーンカーンコーン……
 放課後を告げる鐘が鳴り響いた。
 先生が出て行った教室は解放感に満ちて、みんな荷物を持って教室をあとにしていく。
 例にもれず私も、荷物をまとめて席を立った。

「苺花ちゃん苺花ちゃんっ」

 クラスの女の子が、少し浮足立った様子で声をかけてきた。

「お兄さんたち、来てるよ……!」
「えっ」

 視線で示された先には、ドアにもたれかかる明志くん、蒼依くん、ゆずくんの姿。
 雑誌の1ページと言われても不思議じゃない、背の高いイケメン三人組。
 中学生離れしたオーラで、男子からも女子からも、羨望の眼差しが寄せられている。
 そんな三人の視線が、まっすぐに私に向けられている。