「なぁ、上に確認せずこんなことしていいのかよ。やばくねぇか?」
「大丈夫だって、こいつ脅して三つ子の弱点とかERRORsの裏事情聞きだせたらお手柄だろ」
そんな会話を盗み聞いちゃった私、『あなたたちにそんなこと絶対話さないわ!』なんて言わない。むしろ必死で頭の中からお兄ちゃんたちの弱点や裏事情を探しだす。
だってそれを喋ったところでお兄ちゃんたちを倒せると思えない。
それより早くここから解放してもらわないと、命が危ない。主にここにいる不良さんたちの命が。
えっと、弱点弱点……長男の明志くんは椎茸が苦手、とか……?
うーん、そんな情報じゃ解放してくれないよね。
他に思いつくものも、教えたところでなんにもならないようなことばかりだ。
私が龍乱會にさらわれたこと、お兄ちゃんたちにバレる前になんとかしないと……。
あ、そうだ!