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　自分の部屋に戻ってため息をついた時、スマホが通知を知らせた。
　翠くんから電話……！
　んん、と喉の調子を整えてから通話ボタンを押す。

《もしもし》

　耳元に聞こえた瑞々しくてどこか甘い声に、ドキンッと心臓が跳ねた。

《……？苺花？》
「あっ、も、もしもし」

　慌てて返事をすると翠くんがフ、と笑う気配がする。

《よかった。声、元気そう》
　
　うぅ、翠くんの透き通る声聞いただけで胸がキューンってするぅ……。

《苺花。今日はほんとにごめんね。怖かったでしょ》
「ううん、全然平気だよっ。まさか翠くんがいるなんてってビックリはしたけど……」
《あー、だよね。僕、総長ってキャラじゃないしね。実は――》

　それから翠くんは、龍乱會の総長になったいきさつを教えてくれた。