「ん?」

 蒼依くんのなんでも受け止めてくれそうな微笑みに、心が揺れる。
 蒼依くんになら言ってもいいかな……?
 言葉を探していると、蒼依くんがドライヤーの電源を切って、私に向き直った。

「苺花。龍乱會との関係が悪化すんのを心配してんのかもしんねぇけど、俺たちは絶対負けねぇよ。もし苺花になにかあったら総長の首を狩る覚悟だから」

 くっ、首を狩る!?

「安心しろ。な」

 力強く言った蒼依くんに、不安でいっぱいになった。

「あ、あー、寝不足でちょっと、疲れてるかも!?勉強しすぎちゃったかな!あははー!」
「苺花はすぐ無理するからな……今日は早く寝ろよ」
「うん……!」

 だめだ!やっぱり言えない!言っちゃいけない……!