「そうだ、これからは苺花に護衛をつけることにしたからな」
「え!?」

 それは明志くんと二人、お皿を洗ってる最中のこと。
 明志くんが何気なく言った。

「あんなことがあったんだ、当然だろう。俺たち三人と、ERRORsの手あいてるやつで順に送り迎えする」
「で、でも、図書館の中までは来ないよね……?」
「何言ってんだ、行くに決まってるだろう」

 サァ、と血の気が引いた私は、思わず持っていた泡だらけのお皿から手を離した。

「うお!あっぶねー」

 それを咄嗟に明志くんが受け止めてくれた。

「あ、ご、ごめん」
「どうした。様子がおかしいぞ」
「ううん、なんでもないよ! ありがとう!」

 慌てて笑顔を繕って明志くんからお皿を受け取りながら、内心はひどく動揺していた。