「節度ある学生らしい付き合いしか認めない!」
「「え?」」
「門限は十七時、二人きりになる時は三十分以内、手を繋ぐ以上はNG、それから電話は二十一時まででメッセージは一日五通まで、それからー……」

 明志くんがつらつらと連ねていく新ルールに呆然とする。
 門限早くなってない?
 二人きりの時間、三十分だけ!?
 ていうかなにより、制限が多すぎる!

 私と同じく呆然とする翠くんに、蒼依くんが肩を組んだ。

「あっはは、翠くん可哀想~。手繋ぎ以上NGなんて、なんもできねーじゃんな」

 なんで嬉しそうなの、蒼依くん……!

「え?なになに?なんかするつもりだったー?ぜぇったいさせないけどね」

 もう片側にまとわりついたのはゆずくん。翠くんを見る目が怖い。

「翠くん……っ」

 涙目になる私に、翠くんが困ったように笑った。