「……思ったより早かったな」
それは手足を縛られた状態で真っ暗な息苦しい部屋に閉じ込められて一時間、二時間……ううん、長く感じただけで三十分ぐらいだったかもしれない。
鍵が開く音がしたあと、ぎぃ、とドアが開いてその眩しさに目を細めた。
そこには安護と、その仲間らしき人が二人立っていた。
「おい。お前も見るか?彼氏が健気に頑張る姿」
そう言ってそこに立つ安護が指さした先のPC画面に、四視点の固定カメラの映像があった。
その中の一つに、見慣れた姿。
「翠くん……!」
外で雨に降られたのか、翠くんはびしょ濡れの状態で部屋のドアを開ける。
監視カメラの存在には気付いてなさそうだ。
「なぁ、見えるか苺花ぁ。愛しの彼氏の右肩」
安護に促されて見ると、右肩になにかサポーターのようなものをしてるのが見える。
「あの肩、脱臼してんだぜぇ」
「脱臼……!?」
「ウケるよなぁ!ガキひとり守るのに肩使えなくしてるなんて!ダセェ!ヒィーヒッヒッヒ!」
それは手足を縛られた状態で真っ暗な息苦しい部屋に閉じ込められて一時間、二時間……ううん、長く感じただけで三十分ぐらいだったかもしれない。
鍵が開く音がしたあと、ぎぃ、とドアが開いてその眩しさに目を細めた。
そこには安護と、その仲間らしき人が二人立っていた。
「おい。お前も見るか?彼氏が健気に頑張る姿」
そう言ってそこに立つ安護が指さした先のPC画面に、四視点の固定カメラの映像があった。
その中の一つに、見慣れた姿。
「翠くん……!」
外で雨に降られたのか、翠くんはびしょ濡れの状態で部屋のドアを開ける。
監視カメラの存在には気付いてなさそうだ。
「なぁ、見えるか苺花ぁ。愛しの彼氏の右肩」
安護に促されて見ると、右肩になにかサポーターのようなものをしてるのが見える。
「あの肩、脱臼してんだぜぇ」
「脱臼……!?」
「ウケるよなぁ!ガキひとり守るのに肩使えなくしてるなんて!ダセェ!ヒィーヒッヒッヒ!」