「総長!大変です!!」
メンバーの一人が下のドアを開いて大声をあげた。
「ERRORsが乗り込んできました!!」
!
「ERRORsが……!?」
おかしい。
確かに龍乱會との関係は最悪だったけど、こんな突然乗り込んでくるなんて……。
「なんか、『苺花を返せ』とか言ってるんです」
「苺花を、返せ……?」
橙を見ると、橙も目を大きくして首を横に振った。
どういうことだ。苺花は三兄弟に厳戒態勢で守られてるんじゃなかったのか?
急いで下に降りると、すでに大きな怒号とともにERRORsと龍乱會で殴り合っているところだった。
「だめだ!手を出すな!!」
咄嗟に声をあげると、龍乱會のメンバーが反応して動きを止める。
「総長!でも……グハァッ!!」
その隙にERRORsのメンバーが容赦なく攻撃を加えて、ERRORsが優勢になる。
咄嗟に間に入って攻撃を受け止めた。
「てめぇ、総長の羽根村だな!?苺花さんを返しやがれ!!」
顔を真っ赤にして怒りながら次々攻撃してくるのを受け流すけど、僕を総長と知ってもなお臆さず向かってくる本気の熱量に答えるほかなくて、しかたなく立てなくなる程度の攻撃を加える。
全員が、本気で挑んできている。なぜかここにいない苺花を返せと言いながら。
どういうことだ……!?