「っ……最低……!」
「あははは!もうすぐそんな最低な男に兄ちゃんと彼氏のチームが潰されんだぜ?あー可哀想~!」
 
 高笑いする安護に、ギリ、と奥歯を噛みしめた。

「……半年前、ルリを襲ったのもあなた……?」
「ルリ?誰だそれは」

 安護が顔をしかめた。

「Jesusが潰れた日、Jesusのアジトにいた女の子です!」
「……あー!思い出した!むしゃくしゃして遊んでやろうとした女だわ!」

 むしゃくしゃして……?
 そんな理由で、ルリを襲おうとしたの!?

「あの怯えた顔、最高だったなー」

 最低。最低、最低、最低……!
 優しい翠くんが、Jesusを潰してこの人を病院送りにするほどの気持ちになった理由が分かった気がした。

「これから歴史ある龍乱會と新勢力のERRORsが潰れて、俺たちNewJesusの時代が来るんだ!あー楽しみだなぁ!」

 そう言ってまた高笑いする安護を精一杯睨みつけると、安護がふいに高笑いをやめて私の元にやってくる。