「大丈夫!?」

 その男の子の元へすぐ駆け寄って、どこか怪我をしてないか確認する。

「うん、大丈 ……――!」

 男の子が、僕の後ろに何かを見つけて目を見開いた。
 殺気に気付いた時にはもう遅く、咄嗟に男の子を抱きしめてかばう。

 ガンッ!!

「くっ……!」

 直後、右肩に強烈な痛みが走った。
 金属バットのようなもので殴られたみたいだ。
 痛みに歯を食いしばりながら振り返り、逃げようとするそいつの足を蹴って転ばせる。
 そのままもう一人も回し蹴りでその場に倒した。
 金属バットがカランッとそこに転がる。

「ジャケット、返してもらううよ」

 ジャケットを掴んで、二人の顔を確認する。