「タマ、酒は終いだ。父上もロメリアも、タマに無理をさせないでくれ」
私の代わりにグラスを空にしたのはミケだ。
王妃様と企画し、ロメリアさんとメルさんを誘って始まった女子会は、途中からミケと国王様が乱入してただの飲み会となった。
ミケと王妃様とメルさんの三人は、ザル。
一方、ロメリアさんはあまり酒に強くはなく、国王様もできあがっているように見えるが……こちらはなかなかの狸なので、本当のところはわからない。
私はというと、ワインを二杯飲んだところでほどよく酔いが回って、三杯目は今まさにミケに阻止されてしまった。
「かぁわいいなぁ、おタマちゃんは。もうおじさんちの子になってしまいなさい」
「うーん……じょりじょりする……ほっぺがすりおろされる……」
「おタマ、わたくしの妹の座も空いておりましてよ」
「わ……いいにおい……ロメリアさんのいもうとに、なりゅ……」
『こぉらあ、珠子! お前はこの我の娘じゃろうが! 珠子は、ネコちゃんちの子っ!』
「うん……わたしは、ネコちゃんちの……」
やんごとなき酔っ払い達とネコに、三方から迫られる。
見かねたミケが私の両脇の下に手を突っ込んで、彼らの間から引っこ抜いてくれた。
その拍子に私の膝から転がり落ちそうになったネコは、くるりと器用に体を反転させ、テーブルを飛び越えて向かいのソファに移動する。
そこに座っていたのは、ミケと同じ金髪碧眼で、清廉とした雰囲気の美女──この部屋の主である、王妃様だった。
私の代わりにグラスを空にしたのはミケだ。
王妃様と企画し、ロメリアさんとメルさんを誘って始まった女子会は、途中からミケと国王様が乱入してただの飲み会となった。
ミケと王妃様とメルさんの三人は、ザル。
一方、ロメリアさんはあまり酒に強くはなく、国王様もできあがっているように見えるが……こちらはなかなかの狸なので、本当のところはわからない。
私はというと、ワインを二杯飲んだところでほどよく酔いが回って、三杯目は今まさにミケに阻止されてしまった。
「かぁわいいなぁ、おタマちゃんは。もうおじさんちの子になってしまいなさい」
「うーん……じょりじょりする……ほっぺがすりおろされる……」
「おタマ、わたくしの妹の座も空いておりましてよ」
「わ……いいにおい……ロメリアさんのいもうとに、なりゅ……」
『こぉらあ、珠子! お前はこの我の娘じゃろうが! 珠子は、ネコちゃんちの子っ!』
「うん……わたしは、ネコちゃんちの……」
やんごとなき酔っ払い達とネコに、三方から迫られる。
見かねたミケが私の両脇の下に手を突っ込んで、彼らの間から引っこ抜いてくれた。
その拍子に私の膝から転がり落ちそうになったネコは、くるりと器用に体を反転させ、テーブルを飛び越えて向かいのソファに移動する。
そこに座っていたのは、ミケと同じ金髪碧眼で、清廉とした雰囲気の美女──この部屋の主である、王妃様だった。