その時とかに顔を見られたら嫌すぎる。


なんせ顔を見られるのが苦手だから。


せめてマスクだけでもあって欲しかった。


でもここには無いよね。


早めにここから逃げ出したい。


彰はいいけどまだ会って数分しかたってない界には、この顔をずっと出しておけない。


「や、やばいからもう帰るねっ……助けてくれてありがとう」


すぐにドアを開けて生徒会室を飛び出した。


後ろから「おい待てって!」と言った彰の声がしたが、振り返ることはなく無視した。


保健室登校するんだったら授業には絶対遅れちゃダメ、とお母さんに言われてるから。


逃げるようにして飛び出した私は、忘れ物に気づかなかった。