それが恥ずかしいのに嬉しくて、愛おしいという感情で埋めつくされていく。


数十秒、抱きしめられたまま過ごし、体が離れていったかと思ったら頬に手を添えられた。


私も真っ赤だけど、それに負けないくらい青柳くんは真っ赤。


「キス……していい?」


キス……?


キスなんて私したことない。


でも……。


青柳くんなら私は受け入れられる。


小さくコクリと頷くと、ゆっくりと青柳くんの顔が近づいてきて。


観覧車が頂上に到達した瞬間、青柳くんと顔が重なった。


初めての感触に心臓が止まりそう。


目をぎゅっと瞑って息を止めていた。