今にも逃げ出したいと思う中、観覧車の密室で私は口を開く。


「わ、私……」


「うん」


私を見つめる顔はいつもと同じですごく綺麗で、思わず言いたいことが忘れるくらいかっこよかった。


言いたいことが多すぎてまとまらない。


けど、これだけは絶対に変わらないから。


「す……き」


2人きりの空間に、私のか細い声が響いた。


聞こえたと思うけど、間があったからもしかしたら伝わってないかもしれない。


それは、絶対に嫌だ。


「私、青柳くんのこと好きでしたっ……!」


叫ぶように言った私の顔はもう真っ赤っかで、青柳くんから目を逸らしてしまっていた。