「純恋また後で」


「日生じゃあ」


「う、うん。また後でね」


2人に手を振ったら、少しづつ上に上がって言った。


窓から見える2人は何も話さず外を眺めているだけ。


せっかくなんだから話して仲良くなったらいいのになって思うけど、流石にお節介すぎて言わない。


「次どうぞ〜」


「はは、はいっ」


ガッチガチに肩を強ばらせた私は観覧車に1歩足を踏み出した。


早く乗らないともう行っちゃうから早く……。