好きなわけじゃない、なのに何故か胸がモヤモヤして複雑な感情になってしまう。


胸をギュッと抑えた時、青柳くんが私の方を振り向いた。


ふっと微笑んで手を小さく振った仕草に、大きく心臓がなりきゅんとした。


そしてその時、私は気づいた。


私……青柳くんのことが好き。


初めから特別で、小さな気遣いが出来て本当は優しくて、甘党でギャップが可愛い青柳くんが特別なんだ。


自覚した時には顔が真っ赤になっていて、宮野さんに気遣われた。


「大丈夫?」


「は、はいっ……」


もう告白してしまったかもだし、もう遅いのかもしれない。


もしもまだ私のことを好きでいてくれたら、その時は絶対に想いを伝える。


そう強く決心したのだった。