あ、友達はゼロ人だよ?
 みんなは、わたしを「からかいたい」けど「友達にはなりたくない」みたい。
 
 ほんと、勝手だよね。
 でも、ハンコ―しないよ!
 だって、ヘイワ主義しゃだからね!

 でも、「友達はほしい」っていつも思ってる。
 わたしだって、友達に話し掛けられたいし、お話したいよ。

 でも――

『来て……』
「もうー! わたしに話し掛けてくれるのは、どうして、いつも人間じゃないの~!?」

 耳にまとわりつく声を聞いて、ため息が出る。

 そう。
 わたし「だけ」に聞こえる、この声は……
 人の声じゃない。

「こわいよ~……!」

 耳と目を閉じて、走っていたわたし。
 当たり前だけど、きちんと前が見えなくて……。

 ドンッ

「い、いたた……」

 何か固いモノに、思い切りぶつかった。
 う~。本当、ツイてない……。
 もう一度ため息をつき、学校を目指す。
 だけど、その時。

『おい、こっちを見ろ』
「!?」

 今までとは違う、ハッキリした声。
 しかも……。

 すっごく、エラソーな言い方!