ガシッ

「みーつーけーたーぞー」
「ひぃ! 噂をすれば……!」

 そう、平和に解決したように思えて、まだ問題が残っている。
 それは――

「おい猫又!
 俺の呪いを解く方法、結局なんだよ!?」

 魔王様の降臨!
 ギロリとニャーちゃんを睨む、千景くん。
 そんな千景くんにビクともしないニャーちゃんは、しれっと答えた。

『ほかの妖怪なら、呪いを解く方法を知ってるかもしれんな。
 その妖怪を見つけられるよう、せいぜい頑張ることだ』
「な……!?」

 ふざけんなー!!と、千景くんの怒りはおさまらない。
 わかる、わかるよ千景くん!
 でも、どうか落ち着いて!

「千景くん、ドードー……!」
「やっと猫又に会えたのに、振り出しに戻ったんだぞ……。
 これが落ち着いていられるか!!」

「そ、それは、そうなんだけど!
 でもね……わたしは、うれしいよ!」
「は? うれしい……?」

 俺の不幸をうれしがるほど、花りんは俺の事を嫌ってるのか――と、すごい勘違いをした千景くん。
 わたしは慌てて、首を振る。