私のことを知ってくれるだけでも、有り難いのに……その上、受け入れてくれるなんて。
リエート卿は本当に優しいわね。それに凄く温かい。まるで、太陽みたいな人だわ。

 『リディアが惹かれるのも分かる気がする』と考える中、リエート卿は突然表情を引き締める。
まだ何か話があるのか、随分と気を張っていた。
『名前のくだりは本題の前フリ?』と首を傾げる私の前で、彼は大きく深呼吸する。
そして気持ちを落ち着けると、真っ直ぐにこちらを見据えた。

「アカリ、皆のところへ行く前にもう一つだけいいか?」

「はい」

 両親も心を整理する時間が必要だろうと思い、私はすんなり了承した。
『多少長引いても構わない』と示す私を前に、リエート卿意を決したように口を開く。

「俺は────アカリが(・・・・)好きだ」

「!?」

 突然の告白に思わず固まる私は、目を白黒させた。
だって、こんなの……完全に予想外だったから。
一瞬、親愛という意味の好きかとも考えたが……真剣な様子のリエート卿を見ていると、嫌でも本気なんだと気づかされる。