「あの、私からも罪の告白がありまして……よろしいでしょうか?」

 緊張したような……でも、どこか凛とした顔つきでルーシーさんは発言許可を求めた。
すると、ノクターン皇帝陛下は困惑を示すものの……一先ず話の先を促す。
聞いてみないことには何も分からない、と判断したのだろう。
『ありがとうございます』と言って席を立つルーシーさんは、一度深呼吸してから顔を上げた。

「実は────私も同じく、前世持ちなんです」

「「「!?」」」

「リディアと違って憑依ではなく転生ですけど、今まで黙っていてすみません」

 ペコリと頭を下げ、謝意を示すルーシーさんは実に淡々とした様子だった。
言い淀んだり、躊躇ったりする素振りは一切ない。
『私のためにかなりの覚悟を決めてきてくれたのね』と目頭が熱くなる中、彼女は真っ直ぐに前を見据える。