「えっと……今度からはちゃんと言います」

「ああ、是非そうしておくれ。私だけ仲間外れなんて、寂しいからね」

「はい、すみません」

 申し訳なさそうに身を縮め、ルーシーさんは『確かにちょっと感じ悪かったかも』と反省する。
『ニクスやリエートにも言った方がいいかな?』と悩む彼女の横で、私も一応謝罪した。
知っていて、黙っていたのは私も同じだから。

 何度か伝えようかと思ったんだけど、ルーシーさんに止められてしまって。
でも、こうなるならもっと強く『皆に伝えよう』と主張するべきだったわね。
今回は何とか私一人で対応出来たけど、これからもそうとは限らないから。

「一先ず、トラブルの後処理はこちらで引き受けよう」

 天井にへばりついた照明を眺めつつ、レーヴェン殿下はそう申し出た。
すると、ルーシーさんがギョッとしたように目を見開く。

「えっ!?いやいや!悪いですよ!」

 ブンブンと首を横に振って拒絶してくる彼女に、レーヴェン殿下はそっと眉尻を下げた。