甘い声が届いたときには、もう意識が半分くらい流されていた。


まぶたに軽くキスが落ちてきて、頬も優しく撫でてくれる。


言葉通り、俐月くんはとっても甘い。


「じっとして」

「……でき、ない」


わたしが身体をよじると、俐月くんは愉しそうに笑う。


「ちゃんとできたら褒めてやるのに」

「だって、俐月くんがイジワルする……から」


「たとえばどんなこと?」

「やぅ……」


甘く攻められると、何も考えられなくなる。

でも、刺激だけは身体中に響いて、ジンッと熱くなってくる。


「嫌ならちゃんと拒めよ」


セーフワードを決めてるはずなのに、それが出てこないってことは……。


「俺に何されてもいいってこと?」