慌てるわたしと、グイグイ攻めてまったく引く気のない俐月くん。

このままじゃ、押されてぜったいまける……。


「やっ、でもいきなり一緒に寝るのは……!」

「羽瑠が嫌がることはしない」


「う、でも……」

「羽瑠」


耳元で甘くおねがいしてくるのずるい。


ドクッと心臓が鳴って本能が働く寸前、とっさに目をそらした。


でもまさか、俐月くんがこれで引き下がってくれるわけもなく。


「俺のこと見ろって」

「ま、まって、俐月く――」


「目そらすなよ」


瞳を見てはっきり言われた瞬間、身体の熱があがって動けなくなる。


俐月くんは満足そうにわたしの頬を撫でてくる。


「ちゃーんと俺のこと見ていい子」