結局のところ、僕がレニエラへの想いを捨てきれず、それに嫌気をさしたオフィーリアに嫌われて、彼女とは結婚出来なかった訳なのだが。
僕はこのところ悩み続けて、ようやくひとつの答えに辿り着いた。
過去は絶対に変わらないのなら……自分でこれからの未来を、正解にすれば良い。
そうすれば、二つに別れているように見えていたような道だって、いつか交わって正解になるはずだ。
「おやすみ……レニエラ」
扉に手を置いてそう告げても、扉に阻まれて僕の声は届かない。今の彼女の心には、僕の声がそのままの意味では届かないように。
すべての事情を説明すれば、レニエラだっていつかは心を開いてくれるだろうし、二人が夫婦であることを受け入れてくれるかもしれない。
けれど、あの頑なな様子を見れば、強硬に心の壁を突破してしまうことは出来ないと判断した。
……レニエラはまだ、自分がひどく傷ついたことを、認めたくないのかもしれない。
◇◆◇
すべてを終えた僕たちの新婚旅行への出航の日は空も晴れ渡り、空と海の青が近く水平線が見えない。
僕はこのところ悩み続けて、ようやくひとつの答えに辿り着いた。
過去は絶対に変わらないのなら……自分でこれからの未来を、正解にすれば良い。
そうすれば、二つに別れているように見えていたような道だって、いつか交わって正解になるはずだ。
「おやすみ……レニエラ」
扉に手を置いてそう告げても、扉に阻まれて僕の声は届かない。今の彼女の心には、僕の声がそのままの意味では届かないように。
すべての事情を説明すれば、レニエラだっていつかは心を開いてくれるだろうし、二人が夫婦であることを受け入れてくれるかもしれない。
けれど、あの頑なな様子を見れば、強硬に心の壁を突破してしまうことは出来ないと判断した。
……レニエラはまだ、自分がひどく傷ついたことを、認めたくないのかもしれない。
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すべてを終えた僕たちの新婚旅行への出航の日は空も晴れ渡り、空と海の青が近く水平線が見えない。