「いまは秋兎おじさんのお世話になってるけど、保護される前、幼稚園が終わる頃からかな、親が僕のことを無視し始めた。それから小学生になって少しずつ親が家に帰ってくる回数が減っていって、最後には帰ってこなくなった」
変わらない表情で佐々木くんはまるで過去を見てるみたい。
「でも、入学式……」
小学校の入学式だけは佐々木くんも出てたはず、って思い出して、私は口を挟んでしまった。
「小学校の入学式だけ参加させられたのは、親が自分たちの育児放棄を周りからあやしまれないためにそうしたんだと思う。あとは一年半近く、ずっと家に閉じ込められてた。その間は病気で休んでるとか言ってたんじゃないかな」
佐々木くんは苦しそうなのに、私、なにも知らなかった……。
「両親が僕を見捨てたのは、僕が幽霊を見ることができて気味が悪かったからかもしれない」
どうして、ふっ、て鼻で笑うの?
人には見えないものが見える。
それが佐々木くんの家族を壊した。
そんなの悲しすぎるよ。
「気味悪くなんてないよ。私は佐々木くんにたくさん助けてもらってるし、その力がなかったら、ハチのことでずっと悲しいままだった」
勇気を出して、ずいっと私は佐々木くんに寄った。
私、ハチのこと思い出して、ずっと泣いてた。
それに私も紗菜ちゃんも佐々木くんに助けられてる。
これはウソじゃないよ?
変わらない表情で佐々木くんはまるで過去を見てるみたい。
「でも、入学式……」
小学校の入学式だけは佐々木くんも出てたはず、って思い出して、私は口を挟んでしまった。
「小学校の入学式だけ参加させられたのは、親が自分たちの育児放棄を周りからあやしまれないためにそうしたんだと思う。あとは一年半近く、ずっと家に閉じ込められてた。その間は病気で休んでるとか言ってたんじゃないかな」
佐々木くんは苦しそうなのに、私、なにも知らなかった……。
「両親が僕を見捨てたのは、僕が幽霊を見ることができて気味が悪かったからかもしれない」
どうして、ふっ、て鼻で笑うの?
人には見えないものが見える。
それが佐々木くんの家族を壊した。
そんなの悲しすぎるよ。
「気味悪くなんてないよ。私は佐々木くんにたくさん助けてもらってるし、その力がなかったら、ハチのことでずっと悲しいままだった」
勇気を出して、ずいっと私は佐々木くんに寄った。
私、ハチのこと思い出して、ずっと泣いてた。
それに私も紗菜ちゃんも佐々木くんに助けられてる。
これはウソじゃないよ?