でも、想像してみる。

　私、大型犬をおんぶしてるってこと？

　ゴールデンレトリバーみたいな？

　いや、もうちょっと怖い顔かな？

　けど、どうなってるか想像したら、ちょっと可愛いかも。

「犬なら、ハチは守ってくれてないのかな？」

　気になって私は佐々木くんに聞いてみた。

　前回のとき、あの女の人の幽霊に私が取り憑かれなかったのはハチが守ってくれていたからだ、って佐々木くんは言ってたけど、今回は違うのかな？

「仲良くしてる。たぶん、悪いものとして見てない。狛犬は本来、神様を守る役目をしているからな」

　私に見せる表情より、ちょっと優しい顔をして佐々木くんは私の後ろを見た。

　彼には犬と猫がじゃれている姿でも見えているのかな？

「私には？　狛犬さんは怒ってる？」

　ハッとなって私は佐々木くんに尋ねた。