「あ、えっと……今日、朝から紗菜ちゃんと学校の裏にある小さな山に遊びに行ったんだけど――」
「さっきの言葉、訂正する」
「え?」
私の言葉を遮って、真剣な表情で佐々木くんが言うから、さっきの言葉ってどれだろう? って私は考えてしまった。
なにか悪い言葉を直してくれるってこと? 訂正って、そういう意味だよね?
「君〝たち〟は、本当にこりないな」
佐々木くんは「たち」という部分を強く言いながら、最後にふっと鼻で笑った。
私が悪いほうのやつじゃん、それ。
でも、たしかに悪いのは私と紗菜ちゃんの二人。
「くっ、反省はしてる」
私は後悔しながら言った。
本当に紗菜ちゃんのこと止めればよかったな、っていまは思ってる。
もう遅いけど。
「まあいい。で?」
胸の前で両腕を組んで、佐々木くんは私に続けるように言った。
「紗菜ちゃんがいままで見たことない横道を見つけて、その道を進んで行ったら、壊れた神社があってね、建物もなにもかも壊れちゃってて、たぶん、長い間誰も来てないんだろうなって感じで、紗菜ちゃんはなにもなかったみたいなんだけど、そこに行ってから、すごく背中が重くて……、私、なにかに取り憑かれてる?」
どこで話を区切ったらいいのか、わからなくて、へんに長くなっちゃった。
私って、あんまり説明上手じゃないんだよね。
「……」
「もしかして、神様が怒って私に憑いてる?」
無言でなにかを考えるような佐々木くんに、がまんできなくなって、私からまた声をかけてしまった。
だって、人に黙ってられるのって苦手。
「さっきの言葉、訂正する」
「え?」
私の言葉を遮って、真剣な表情で佐々木くんが言うから、さっきの言葉ってどれだろう? って私は考えてしまった。
なにか悪い言葉を直してくれるってこと? 訂正って、そういう意味だよね?
「君〝たち〟は、本当にこりないな」
佐々木くんは「たち」という部分を強く言いながら、最後にふっと鼻で笑った。
私が悪いほうのやつじゃん、それ。
でも、たしかに悪いのは私と紗菜ちゃんの二人。
「くっ、反省はしてる」
私は後悔しながら言った。
本当に紗菜ちゃんのこと止めればよかったな、っていまは思ってる。
もう遅いけど。
「まあいい。で?」
胸の前で両腕を組んで、佐々木くんは私に続けるように言った。
「紗菜ちゃんがいままで見たことない横道を見つけて、その道を進んで行ったら、壊れた神社があってね、建物もなにもかも壊れちゃってて、たぶん、長い間誰も来てないんだろうなって感じで、紗菜ちゃんはなにもなかったみたいなんだけど、そこに行ってから、すごく背中が重くて……、私、なにかに取り憑かれてる?」
どこで話を区切ったらいいのか、わからなくて、へんに長くなっちゃった。
私って、あんまり説明上手じゃないんだよね。
「……」
「もしかして、神様が怒って私に憑いてる?」
無言でなにかを考えるような佐々木くんに、がまんできなくなって、私からまた声をかけてしまった。
だって、人に黙ってられるのって苦手。