───────────・・・

─────────・・・


「愛理、どうしたんだよ?」


背中を屈め、あたしの顔を覗き込む陸と目が合ったけど


「なんでもない」


と言って、パッと視線を逸らしてしまった。


こんなに近くにいるのに、陸の考えていることが全然わからない。


帰国したあの日から、あたしになにもしない…陸。


それは単に陸が恥ずかしがっているだけだって思ってた。


でも、ちがうのかな?


ホントはあたしのことなんて好きじゃなくて、陸の心の中には他に誰かがいるの?



「ねぇ、陸……」


「ん?」


「あたしのこと…どう思ってるか教えて?」