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「愛理、どうしたんだよ?」
背中を屈め、あたしの顔を覗き込む陸と目が合ったけど
「なんでもない」
と言って、パッと視線を逸らしてしまった。
こんなに近くにいるのに、陸の考えていることが全然わからない。
帰国したあの日から、あたしになにもしない…陸。
それは単に陸が恥ずかしがっているだけだって思ってた。
でも、ちがうのかな?
ホントはあたしのことなんて好きじゃなくて、陸の心の中には他に誰かがいるの?
「ねぇ、陸……」
「ん?」
「あたしのこと…どう思ってるか教えて?」