カスミちゃんの好きな人って、まさか──・・・
応援するって言っちゃったけど、陸だけはダメ、絶対にダメ!!
陸はあたしの彼氏なの。
瞬きすることすら忘れて、2人の様子を見ているだけしかできなかった。
ヤダッ!こんなの見たくない。
陸、俺には彼女がいるって…早く言って!
今すぐカスミちゃんを胸から離して!!
なんで、じっとしてるの?
どうしても我慢ができなくなって……
『離れて!』って叫ぼうとした時
陸がカスミちゃんの背中に手を回したんだ。
それを見たあたしは体中の酸素がなくなるくらい全力疾走した。
あの場から一刻も早く逃げ去るかのように……。