小さな手を陸に向かって差し出した。
もち…これは手を繋いで欲しいってサイン。
ホントは陸から繋いで欲しいところだけど、彼のクールな性格からすれば
それは、かなり難しいってモン。
だから、いつも手を差し出すのはあたしから。
すると、しばらく眉を中心に寄せて考え込むような顔をした…その後
「お前の相手してたら、マジで…遅れる」
なんて…悪態を吐きながらも、ギュッと手を繋いでくれるんだ。
「クスッ。素直じゃないんだから！でも、やっぱり陸のこと大好きっ！」
「おっ、お前なぁ場所とか考えて喋れよ！」
「ヤダッ！そんなの関係ないもんっ！」
ホントに陸のことが大好きだから、あたしはいつだって…どこだって自分の気持ちを伝える。
