「今日、帰りに藤咲に呼びとめられて言われたんだ。俺がお前を不安にさせてるって…」


「陸、そんな辛そうな顔しないでよ。不安だったけど…それよりも、あたしは陸のそんな顔を見たくないよ!」


両手をいっぱい伸ばして、今度はあたしが陸を痛いくらい抱き締めると


「いてぇよ お前…力入れすぎ。なぁ?」


「なに」


「もう 俺、我慢すんの…やめてもいい?てか……やめた」


「…え」


陸がそう小声でもらし、両手であたしの頬に優しく触れて



────ッ…



気づいた時には、唇にあついキスを落とされていた。