「真雪くん、色々ありがとうっ……ごめんねっ、明日からはちゃんと学校来るからっ……」
私が目に涙を溜めながら、深々と下げた頭を元に戻すと。
「そんなに感謝してるなら、百合からキスして欲しいもんだな」
「へっ……!!?」
「安心しろ。これをクリアしたら、“秘密のレッスン”は終わりにする。言っておくが、ほっぺたじゃダメだからな?」
「……う、わかった」
私は、思い切って身を乗り出し、真雪くんの唇に自分のを軽く押し付けた……、んだけど。
真雪くんはそれをすくいとり、深く深く絡みついてくる。
「はぁっ……、ま、真雪くん……っ」
そして、やっと解放してくれた頃には、頭は酸欠状態でしばらくボーッとしていた。
なんとか意識がハッキリしてくると。
「百合、大丈夫か? 俺としたことが欲張りすぎた……」
真雪くんは謝ってくれたけど、その言葉に胸がキュンとなってしまう私。
「真雪くん、私も愛してるよ」
私がとびきりの笑顔で言うと。
「もう、俺、百合しか見てないから」
ちょっと照れたような表情で、真雪くんは私を再び抱きしめてくれた。
END