百合っ……、お願いだから、俺の元へ戻って来てくれ。



そう思うのは、誰よりも早く、彼女に伝えたいことが俺にはあったから。



ーー『百合が好きだ』って。



***



私は、これから先どうしたらいいんだろう……。



自分の部屋のベットで仰向けになり、ボーッと白い天井を眺める。



正体を、外でしかもみんなの前でさらしちゃったし、それにーー、真雪くんにも、バッチリ見られてしまった。



私が、“悪魔”だってことにーー、気づかれてしまった。



きっと、嫌われたに違いない。



もう、学校には行けない。



思い浮かぶのは、少ないけど、学校で仲良くしてくれた女の子の友達、あと親友の亜萌ちゃん。



そしてーー、初めて恋をして好きになった人、真雪くん。



じわり、と目に涙が浮かんだ瞬間、私はふと、あることを思いついた。



せめてもう一度、真雪くんがどんな様子かは、この目で確かめてみたい。