「そういえば、最近、オカルト部の人に変な事されてない?」



オカルト部……?



確か、幽霊とかUFOとかを研究している人たちのことだよねっ……?



「私は平気だよ? 変わったことも無いし」



「そう、よかった~」



「亜萌ちゃん、オカルト部の人が、どうかしたの?」



「あ、それがね、最近その部の人の誰かが、この学校に“悪魔”がいるってウワサ流してるんだよ。しかも、“悪魔”を見つけた人には、賞金として10万円を贈呈するとか、学校の裏サイトに書いてあってさ~」



私の心臓がドクン、と嫌な音をたてた。



「ほんっっっと、意味わかんないよね。頭おかしいとしかいいようがない!」



いつも冷静な亜萌ちゃんが珍しく、不機嫌そうに頭をくしゃくしゃした。



「亜萌ちゃん、私なら大丈夫だから。心配しないで」



私が精いっぱいの笑顔を見せると。



「本当に神様っていじわるだよね。百合はこんなにも可愛くていい子なのに!」



亜萌ちゃんは、私の体にぎゅーっと抱き着いて、褒めちぎってくれた。