そして.....................



「...............っ、美希ちゃん、」



私も美希ちゃんを、
抱きしめ返しながら名前を呼ぶと。



「羽野さんは、私と、智弘の写真に、
一緒に映ってた花音に、ひと目惚したの。
でも、私が紹介しちゃったら、花音は、
私の顔立てなきゃって気にするでしょ?」



ズバリと、言い当ててしまう美希ちゃん。



「.........好きじゃないのに、
付き合うとか、言ってたと思う、」

「ふふっ、やっぱり。だから、
必死に考えたの。羽野さんと花音が出会う方法。それで、智弘が思いついたのが、
〝偽造マッチングアプリ〟登録はしてないけど、画面だけ作ったの、」



いつも素直な、
美希ちゃんらしくないけど..................



婚約者の、
日吉智弘(ひよしともひろ)さんに頼むほど。