「真矢ちゃん、心臓だいじょぶ?」

「え?な、なんで?」

「真矢ちゃんの心音で俺の頭動くから(笑)」


だ、だと思ったんだよ。

心臓が跳ね上がるくらいドクンドクン言うから

その振動が渉に伝わらなければいいなぁなんて

ちょっと思ってたし…


「やっぱ、真矢ちゃん可愛いわ」


そう私の顔を膝の上から見ているから


目を合わせられないのは当然であり…


「そんな見ないでほしい…」


もう、精一杯の勇気だ。

耳が熱くて、顔も熱くて

きっと、耳まで真っ赤であろう。


そんな私の顔をまだ見つめている。


と、思ったら急に起き上がり


「俺以外の前で、そんな顔しないでね」


そう言うと、そのまま抱きしめられている。