自分の家なのに、どこに座っていいのか分からず

いつも座らないクローゼット前に
体育座りをしてしまっている。


「めっちゃ片付いてるね」


そりゃ、一気に片付けましたから…


なんて言えるはずもないけど


「な、何か飲む?」


と聞いてみたものの、お茶しかないから

内心ハラハラしている。


「気遣わなくていいよー
2時間で帰るって宣言しちゃったから
貴重な時間じゃん?
だから、甘えさして?」


そう言いながら
私の手を引っ張り、渉の横に座らされ

そのまま、私の膝には

渉が寝そべっている。

目のやり場に困るのもあるけど

下から見られたら二重顎が見えてしまう…

何だ、この経験した事のない状況は…