チョコムースの下はキラキラしたクラッシュゼリーだった。

 ほろ苦い珈琲の。

 ライトが当たって綺麗だが。

 なぜ、俺でこれなんだ、と田中は悩む。

 お前に思いを寄せて、砕け散る俺とか?

 そうなのかっ? めぐるっ。

 涙を飲んで食べ進むと、いきなり、暗闇のような珈琲ゼリーの中から、コロンと愛らしいハート型のゼリーが出てきた。

 ピンククオーツのような色をしている。

 これは……っ。

 もしや、俺の心の内にひそんでいた、お前への愛かっ?