いや、まだ全然深夜でもないのだが……。

 その記事の載った週刊誌を嬉しそうに持ってくる、めんどくさい雑誌の編集者、若林の姿がリアルに思い浮かんだ。

 誰か……

 助けてくれ。

 ……めぐるんっ。

 思わず、スランプから助け上げてくれたり、叩き落としてくれたりするめぐるんに助けを求めていた。

「おい、健っ。
 いいのか、仕事しなくてっ」

 しびれを切らして立ち上がると、スマホから目を離さないまま、健は言う。