「でも、めぐるさんも大概すごい人なんで、釣り合ってるんじゃないの?」

「どれだけ世界で有名になろうとも、俺にとっては、ただのマヌケな姉貴だからな。

 そういえば、以前、姉貴が人の顔を覚えないって話が食堂で出て――」
と雄嵩は語り出す。