「すみません。
 握手してください」

「は?」

 いや、今か、とめぐるは雄嵩に対して思っていたが。

「だって、さっき、ネットで見て、すごい対戦してた人が今、ここにいるとかっ。

 っていうか、そんな人が姉貴……っ」
の先は言わずに、雄嵩は、

 一体、なんなんだ……という顔をしながらも、手を差し出してくれた田中の手をぎゅっと握っていた。

 感涙にむせんでいる……。

 よくわからない。