「一緒に呑んだんじゃないの?」

「ああ、昼にね」

「昼!?
 二人して昼から呑んでたの?」

「そう。
 町中華でこう、ビールをガーっと」

「……思ってたのと違うな」
と呟く雄嵩に、どう思ってたんだ、と思いながらめぐるは言う。

「いや~、町中華食べに行こうはよかったんだけど。
 迷っちゃってさー」

「姉貴、スマホに歩くとき用のナビ入れてなかったか?」

「でも迷っちゃったんだよね。
 あれ、変なところで、ぐるぐる回って方向わからなくなったりするじゃん。

 田中さん、地図見るの苦手みたいだし。

 あっ、でも、そうだっ。
 田中さんのおかげで、『まぼろしの呪いの地蔵』の在処(ありか)わかったよっ」

「……小学生の探検か」