昼前、そろそろ混んでくる時間だけど大丈夫かな、と思いながら、めぐるは食堂に様子をうかがいに行っていた。

 すると、ガラス戸を開け、あの大学生の子たちが出てくる。

 昼食を早めにとって出て来たらしい。

「おばあさまのミニ三色おはぎ、美味しかったね」
 などと笑顔で話している。

 おばあちゃんの三色おはぎっ。

 私も食べたいっ、と思ったとき、彼女らが言った。

「それにしても、めぐる様、もう復活されて、旅立たれたなんて」

「寂しいけど。
 ちょっと嬉しいね」

 微笑んで語り合っている彼女らがめぐるの方を向きそうになり、やばいっ、と思った瞬間、誰かが小道からめぐるの腕を引っ張った。