「とりあえず、私は、このときどき調子の悪い冷水機が新しくならないかなあと願ってるんですが」
とめぐるは百合香を振り向いた。

 カウンターに、どん、どん、と料理を置きながら、百合香は言う。

「私はまだ生きてるから、願いは叶えないよ。
 早く運びな」