次の日、ルカは食堂にやってきた。

「いらっしゃい」
「なんで食堂で働いてるのよ」

「いや、普段は食堂にいるんだよ。
 週末とか、たまに実家の和菓子屋手伝ってるだけで」

 どこでもどうぞーと言うと、ルカはカウンターの席につく。

「ここにいるって聞いて来たのよ」
「え? どこで?」

「だからあんたの実家の和菓子屋でよ。
 ……なに頼もうかしら」
と壁のメニューをルカは見る。