壊れたようにねりきりを作っていためぐるだったが、やはり、疲労はたまっていたようだった。

 廊下で、ふと、足を止める。

 ――いつからそれは落ちていたのか。

 その存在に気づいた時点で、すでに集中が途切れていたのに違いない。

 めぐるは、しゃがみ、それを手に取った。

「ポッ○ー……」

 鮮やかな配色の箱にマジックで、天花めぐる様、と書かれている。

 この字、田中さんのようだ、と思いながら、バリッと箱を開けて、ぽりぽりと食べる。