数日後、田中は師匠に、めぐるの実家に行くように言われた。

 百合香から連絡があったらしい。

 最近、忙しくて食堂の方にも行ってないが、元気だろうか、と思った田中は、めぐるの弟、雄嵩とその友人に大歓迎され、店の奥へと通される。

 すると、床間のある和室に、餅を入れる木箱のようなものがあり。

 その中には、ねりきりがズラッと並んでいた。

 しかも、似ているようで、一個ずつ微妙に違う。

「……これは一体」