多少攻めきれなかった部分もあるけど、〝突然〟言いたかったから。 朔の不意をつきたかったから。 返事を待つ間、心臓はどんどん早く脈打って、手を胸に当てなくても音が聞こえる。 私の返事を待つ時も、こんな気分だったんだ。 でも断ったから、グサっと胸に刺さったんだよね。 本当に酷いことをした。 朔にまだ持たれている手を強く握って、目を瞑って俯いた。 同じ返事が来たら嫌で。