カーテンは開けたのに何も言わないから、不安になって薄っすら目を開けた。 頭が痛いせいだろうか。幻覚でも見た? カーテンを開けたのが、朔に見えた。 「…ん?朔、くん?」 「大丈夫か?しんどそうだったから」 「うん、大丈夫。マシになったよ」 〝茅柴の大丈夫は信じられないな〟と、私のおでこに朔の手が触れる。 私のおでこが熱いのか、朔の手が冷たく感じる。